ホテル5階中国料理「翠林」
【黒酢の酢豚】
白い皿の中央に艶やかなソースを纏った巨岩が鎮座する。
なにやらフレンチで一世を風靡した牛尾の赤ワイン煮のディジャブがよぎる。通常の酢豚のイメージを覆す佇まい。
宮城野ポークを長時間蒸し、余分な脂を落とす。八角、桂皮、陳皮等で香りづけ、所謂豚の角煮の要領。さらに揚げ、ソースを絡ませる。
ソースは中国江蘇省鎮江市産の黒酢、鎮江香錯(ちんこうこうさく)と甘酢を程よい塩梅に調整、黒酢のコクと香りを最大限に引き出した 翠林特製。
これに揚げた一片の季節のフルーツを添える。
肉そのものの旨味と良質の脂が奏でる、トロっとした食感と甘味、黒酢のコクと酸味が渾然一体となって口中に広がる至福の逸品である。